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カテゴリ:プリント( 167 )

 写真で最も重要なことは、もちろん何がどう写っているかです。でもどんなに素晴らしく写っていてもプリントのクオリティーがない写真はダメです。写真制作の最終工程であるプリントはそういう意味でとても大切です。ただし、プリントが美しいだけの写真はなんの意味もありません。
 プリントはとても難しい作業です。でもありがたいことに、何度でもやり直しが出来ます。ですからとにかく丁寧に納得いくまで1枚のプリントに拘ることが大切だと思います。
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ローライフレックス2.8Fプラナーです。ベトナム、たぶんホーチミンにて。
 

 光と影と言いますと、もう語りつくされた感があります。絵画もそうですが写真では最も重要な要素であると言えます。ましてモノクローム写真にとっては、それが全てと言っても良いかも知れません。私はそれほど強く意識しています。
 下の写真はカンボジアのアンコールワットの近くにある遺跡です。このあたりには修復が進んでいない遺跡が多くあり、森や林の中に突然現れるそれらの遺跡の素晴らしさに感動させられます。そんな遺跡の空気感を写し取りたいと思い、光と影を意識して構図を決め、シャッターを切りました。そしてプリントは少し高めのコントラストで仕上げました。
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マミヤ6MFに75ミリです。カンボジアにて。

 昨日は光銀クラブの例会でした。定例写真展を控えていますので、メンバー全員かなり力が入ってきました。それぞれ個性あふれる作品が展示されそうです。
 下の写真ですが、カンボジアのアンコールトムでの作品です。このプリントは石の質感が全てです。ある程度のコントラストと諧調、このバランスがとても難しい被写体だと言えます。コントラストを強くすると石のトーンが見えません。諧調ばかりを気にすると石の強さを表現出来ません。プリントって難しいですね。
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マミヤ6NFに75ミリです。「モノクロームの旅 アジア」より。カンボジア、アンコールトムにて。

 ニコンでの個展作品のスポッティングを始めました。いつもはスポットーンやマーシャルを使うのですが、今回は枚数も多く、展示用ということもあってLPLのスポッティングカラーを使っています。これだとやり直しが出来るので比較的気が楽です😊。筆は面相筆です。ルーペを使っての細かい作業なので数日はかかりそうです。それにしても視力が衰えました。若い頃はルーペも使わず作業出来ていましたからね~。まあ、そんなに嫌いな作業でもありませんので、作品の完成ということで楽しくやりたいと思います。
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コニカヘキサーです。アメリカ村にて。

 このところ使っている印画紙現像液はイルフォードのマルチグレードデベロッパーです。一番好きなのはゲッコール、またはハイデナールです。黒がシャキッとする感じです。いずれもデッドストックを大切に使っています。どちらも粉末だからでしょうか、劣化は感じません。それからコダックのポリマックスを使ったりもしています。実はその他にも色んな現像液をストックしていています。というのは現像液によってプリントの表情が変わるのではないかと思い、あれこれ使ったという訳です。たしかに冷黒、純黒、温黒等の違いはわずかではありますが分かります。ハイデナールは青黒調とされています。でもどの現像液を使っても劇的に美しいプリントができるわけではありません。なにか秘密があるのではと考え、様々試してみたというわけです。
 その昔、関西の写真家の間で密かにおこなわれていたのが富士のパピトールとパピトールCを1:1で使うという方法です。これで出る黒が素晴らしいと言われたものです。印画紙が変わってしまったので、現在では通用しないと思います。それにパピトールCはもう製造していません(私はストックしてますよ😊)。それからデクトールとセレクト-ルソフトの二浴現像も有名です。秘密は無いというのが正解なのでしょうが、美しいプリントを観ると、何かあるのではと思ってしまいます(*^^*)。何かないですか~~?
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コニカヘキサーです。街角で。

 私はバライタ印画紙のフラットニングにシール社のドライマウントプレス機を使っています。乾燥して歪みのある印画紙を約1分でフラットにできます。それまではズボンプレッサーを使ったり、ガラスに挟んで重しを乗せて数日圧力を加えたりと苦労していました。でもドライマウントを導入してからは全くの手間いらずとなりました。何分、高価な物なので随分悩んだのですが本当に導入してよかったと思っています。ビシッとフラットニングされたプリントはとても美しいものです。
 最近は比較的安価な機種も販売されていますし、オークションサイトでも中古で程度の良い物も出品されているようです。あくまでもバライタ印画紙に拘るのなら導入を検討されても良いのではないでしょうか。
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コニカヘキサーです。大阪、梅田にて。

 23日からの富士フィルムSS内コミュニティギャラリーでの二人展「旅の記」のプリント作業も残り2点になりました。今日はこの2点のプリントを完成させます。たった2点なのですが、案外難しいのが他のプリントとのバランスです。とりあえず今までのOKプリントとワークプリントを見直して、濃度やコントラスト等を確認します。その日の体調というか気分までもがプリントには影響するものです。それとこの猛暑、エアコンで部屋を十分に冷やしていますが、気を付けないとすぐに現像液の温度が上がってしまいます。こまめに液温をチェックし保冷剤や氷で調整しなければなりません。まあ2点なので上手くいけばすっと終わるのですが、ちょっと気になりだすと、これがなかなかね・・・~!(^^)!
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コニカヘキサーです。線路。

 最近のデジタルカメラの高画素化には驚かされます。5000万画素を超える機種がどんどん出てきそうです。そこで、撮影に対する考え方も変わってきました。要するにおおよその構図で撮影しておいて、後でトリミングすれば良いというものです。かなりトリミングしても描写に影響が出ませんからね。昔はノートリミングが良しとされていました。その証拠にプリントに黒枠を入れたものです。私はトリミングOK派です。良い写真になれば良しとするという考え方です。でもこれはなかなか成功しません。それは大きなトリミングをすると印画紙上のモノの大きさが変化するからです。写っているモノが大きくなってしまって、撮ろうと思った写真と変わってしまうことが問題です。ですからトリミングすれば良いという撮影には賛成できません。
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コニカヘキサーです。曇天。

 プリント作業のスタートはまず部屋の掃除から始めます。それはネガに埃が付いてスポッティングに苦労するのが嫌だからです。ネガをネガキャリアに挟んで静電気を除去、次にエアダスターでネガについているかもしれない埃を吹き飛ばして引き伸ばし機にセットします。これでスポッティングが必用な個所はほとんどなくなります。ゴム製のブロアーでプシュプシュされている方がおられますが、お薦めできません。ブロアーが吸い込んだ埃を吹きかけているようなものです。
 ところが昨日、OKプリントの一枚に2㎝ほどの薄い傷を発見。久しぶりに難しいスポッティングに挑戦しました。ルーペで粒子を見ながらの作業です。ひとつひとつの粒子をスポッテイングして行くわけで、久しぶりに疲れました。まあ、根気さえあれば出来ますが、かなりの集中力が必用です。ダメなら再プリントになりますが、微妙なトーンを出す必要があるプリントは大変ですしね。まあなんとかクリア出来ました。
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コニカヘキサーです。深夜の街角。

 昨日もプリントしていたのですが、最近の印画紙って昔のものに比べてドライダウンの程度が大きいような気がします。ベースのバライタ紙の品質の問題なのでしょうか。ドライダウンはバライタ印画紙の宿命だとは思うのですが、最近の印画紙のドライダウンを読むのが難しいです。なかなか数字で言うのは難しいのですが、確実に15%ダウンしているように思います。それで、水の中で見てOKと思っても乾燥するとハイライトがくすんでいたりでガックリくることがあります。
 最近、やっと慣れてきたのですが、それでも判断を誤ることがあり、印画紙の消費量が増えています。お財布が軽くなるばかりです😢。
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ニコンF5に24ミリ~85ミリです。プラハにて。