カテゴリ:引き伸ばしレンズ( 13 )

 先日、若い写真家の方に引き伸ばしレンズのシュナイダーのコンポノン80ミリとローデンシュトックのロダゴンの50ミリをお譲りしました。彼はカラーネガの引き伸ばしを自分でされていますので、引き伸ばしレンズも気になっていたのだと思います。尾中浩二氏のワークショップで尾中氏がそのふたつの引き伸ばしレンズを使うようになって、自分の写真が大きく変わったという発言があり、それが後押しした形にもなったのだと思います。
 私も引き伸ばしレンズについては、かなり拘った時期があり、一応メジャーな物はほとんど試しました。そこで現在は35はアポロダゴン50ミリ、120はアポコンポノン90ミリに落ち着いています。本当に国産のニッコールやフジノンより良いのかと言いますと、必ずしもそうではないと思います。
あくまでも自分の作品に描写が合っているのかと言う事なのですが、これも微妙です。ただ私はこの二本を使っている限り納得は出来ています。それは大切なことで、写真は工業製品を使う物なので、「弘法筆を選ばず。」は当たりません。自分自身が文句を言えない納得出来る道具を使う事は、言い訳も出来ないわけで、自分の作品を制作するうえでは大切なことだと思うのです。
 ライカやハッセルを使って、良い写真が撮れないのはカメラやレンズが悪いとは決して言えないでしょ(笑)。
d0235865_1122853.jpg

ソニーRX1です。街角で。
[PR]
 「新しい高価なおもちゃはどうやのん?」と聞かれました。アポコンポノン90ミリですが、素晴らしい、全く文句のつけようの無い引き伸ばし用レンズです。新品で買えば10万円以上する引き伸ばし用レンズなんですから、悪いはずがありません。
 ニコンや富士に比べてどう?というところが大事なところなんですが、はっきり言ってここがこう違うというところはないんですよね~(笑)大全紙位に引き伸ばせば少しは違いがわかるかもです。
 ただ一つ言えること、それはプリントのクオリティーについてハードのせいに出来ないという事です。全ては自分の責任であるという事が自覚できるレンズです。
d0235865_024235.jpg

ソニーRX1です。ご近所散歩にて。
[PR]
 さて、アポコンポノンHM90ミリF4.5なのですが、まずズッシリとしたその重さが心地良いです。そして、後玉がぐっと突き出た姿はなかなかの迫力です。
 ちょっと不思議なのは、その絞りの形です。角が結構鋭い五角形なのです。コンポノン80ミリでは普通の五角形です。ネガを伸ばす為のレンズですからボケ味なんて関係無いと言えばそれまでなのですが、そんな設計なのでしょうか。
 昨日は、そんなチェックをしながら清掃しました。とても高価なレンズですから大切に使われていたようで、ほぼ新品同様の状態です。
 楽しみ、楽しみ。
d0235865_992596.jpg

ソニーRX1です。冬空。
[PR]
 長年憧れていたレンズがあります。撮影用レンズではありません。引き伸ばし用レンズです。ハードはもう増やさないと誓っています。ただし、暗室関係は別。シュナイダーのアポコンポノンHM90ミリF4.5です。ついに手に入れました。長年捜していたのですが、良い物に出会えませんでした。
 引き伸ばしレンズで大きな違いは出ないというのが私の信条です。実際、アポロダゴン、ロダゴン、コンポノン、ELニッコール、フジノンEX等々、高性能で有名なレンズはほとんど使ってみましたが、いずれも問題なく大きな差を感じることはありませんでした。
 さて、このアポコンポノンは最後の期待の星というわけです。このレンズ、3600万画素のローパスレスデジタル一眼に装着して撮影に使っても、まだレンズに余裕が感じられると言われれるほどの高性能レンズです。
 無い物ねだり、お分かりでしょ。おそらく、劇的にプリントが変わるという事は考えられません。それでも、微かな期待を持っているのです。ブローニーのネガを伸ばすレンズとしては、もうこれ以上の物は無いはずです。そして、答えも分かっています。答えは本人次第という事・・・・・
d0235865_223252.jpg

ソニーRX1です。冬空。
[PR]
 昨日はプリント作業、いつもの引き伸ばしレンズを装着した際に改めて気づいたのですが、防湿庫の引き出しには20本以上の引き伸ばしレンズが眠っています。一時期、レンズでプリントが大きく変わるのではと思い、色んな引き伸ばしレンズを揃えたのです。
 「どんなん使ってんのん?」と時々聞かれますが、アポコンポノン以外はほぼ使いました。結論から言いますと、適切に処理されたネガであれば、どのレンズもフィルターと露光時間の操作範囲内で同じプリントが出来るように思います。極端にアンダーであったりオーバーであったりするネガからのサルベージプリントであれば、多少はレンズで変わるかも知れません。
 ちなみに、私の常用レンズは35はELニッコール63ミリとアポロダゴン50ミリ。120はWAロダゴン80ミリ、コンポノン80ミリ、ELニッコール105ミリといったところです。
 はっきり言って引き伸ばしレンズに拘る必要はありません。手に入り易いニコンか富士で必要にして充分だと思います。
 そういう訳で引き伸ばしレンズのダイエットも真剣に考えています。
d0235865_744248.jpg

ソニーRX1です。雪の日。
[PR]
 うっかりしていて気が付かなかったのですが、富士フィルムも引き伸ばし機用のレンズの生産を止めてしまったのですね。ただし、50ミリだけは受注生産をしてくれるらしいです。
 これで、基本的にニコンと富士が生産しないということは、引き伸ばし機用のレンズは国産は無くなってしまったということになります。残念です。
 これから、引き伸ばしをしようという人は引き伸ばし機用のレンズに付いては外国製の新品か、国産の中古を買うしかないわけです。なんとも、やりきれない感じです。
 しかし、オークション等を利用するなどして、程度の良い個体を手に入れることもできます。価格もまずまずです。
 今のうちに50ミリ、80ミリ、100ミリと揃えておけば、まず万全です。4×5以上に挑戦するなら、135ミリ、150ミリ、こちらは少し高価ですが。
d0235865_0191544.jpg

ローライフレックス3.5Fプラナー75ミリです。ご近所でこんな所がありました。
[PR]
 引き伸ばしレンズの絞りの話ですが、私の場合、ほとんど開放から2絞りで使っています。性能の良い引き伸ばしレンズの最高の画質はほとんどのレンズで開放から2絞りです。ですから、50ミリF2.8のレンズの場合はF5.6で使います。F8.0あるいはF11.0まで絞る必要はありません。絞り過ぎは画質に悪影響をおよぼします。
 ドイツ、ローデンシュトック社のカタログからご紹介しましょう。
 ① ロゴナー     f/11に絞り込んだ際、画面全体は最高の画質が得られます。
             (このレンズはアマチュア用とされています。)
 ② ロゴナーS    開放から2~3絞りしぼり込むと最高の画質が得られます。
 ③ ロダゴン     2絞りまでしぼり込めます。
 ④ アポ ロダゴンーN 開放絞りから1~2絞りしぼり込めます。
こう記載されています。
 レンズメーカーがはっきり記載しているわけですから、私はそれを信じて開放から2絞りと決めています。実は2絞りにしてテープで固定して使っています。
 おそらく、国産有名メーカーの場合も同じだと思いますし、実際にそう書いてある本を読んだ記憶もあります。
d0235865_0464428.jpg

ローライフレックス3.5Fプラナー75ミリです。アメリカ、サンタモニカです。プリントはストレートです。
[PR]
 引き伸ばしレンズなのですが、120フィルムにはローデンシュトックのWAロダゴン80ミリを使っていました。一本で6×6から6×9までに対応するタイプです。新しいオメガに装着すると問題無く使用できるのですが、作業効率に一点だけ問題が起こりました。6×6を四つ切の印画紙にプリントする場合、私は8in×8inがイメージサイズなのですが、この場合、使用しているイーゼルのブレードを持ち上げると、引き伸ばし機のレンズボード部分に当たってしまうのです。でかい引き伸ばし機で、そんな小さいサイズをプリントするな、という話なのですが、好きなサイズなんです。
 イーゼルはラッキーのプロフェッショナルイーゼルでです。これはドイツ製で私はサンダースよりも気に入っています。そこで、レンズを105ミリに変更することにしました。所有しているのはニコン、フジ、それとロデンシュトックのロゴナーです。どれにしようか焼き比べてみました。結果は私には全く区別がつきませ~ん。もっと大伸ばしすれば、少しは違いが分かるのかもしれませんが、常用サイズでは、ちょっとした感じ程度です。そんなに引き伸ばしレンズに拘る必要は無いということでしょうか。
d0235865_8332540.jpg

ローライフレックス3.5Fプラナー75ミリです。「モノクロームの旅」よりアメリカ、ラスベガスの小さな空港です。日本カメラ誌にも掲載していただいた一枚です。実はこの写真、撮影後5年以上経過後に初めてプリントしたものです。何度も見直すことの大切さを改めて認識しました。
プリントは空の透明感を出すことを第一に考えました。
[PR]
 先日、若い仲間から、良い引き伸ばしレンズは何でしょう?という質問を受けました。ニコン、フジ、ローデンシュトック、シュナイダーで状態の良い物ならどれでもOKだと思います、と答えました。理由はこの4メーカーの製品が比較的手に入れ易く、性能も良いと思っているからです。ライカのフォコターやエルマーも良いレンズだと思いますが、状態の良い物を捜すのは難しいです。
 さて、この4メーカーのレンズですが、ニコンは報道系、フジは広告・ファッション系で多く使われ、お金があったらロダゴンやコンポノンというところです。しかし、私も色々使いましたが、そんなに性能に違いは感じられません。確かに、硬い、柔らかい等の違いはありますが、いずれも印画紙の号数や露光時間で調整の範囲内というのが私の考えです。
 私は今のところ、35は格安で手に入れたアポロダゴン、120はWAロダゴンを使っています。理由はアポという名前に負けたのと120は引き伸ばし機が専用になっているからです。
 実際、多くの写真家の使用レンズにも偏りは無いように思います。ちなみにセバスチャン・サルガドはエルニッコールらしいですよ。
d0235865_7241626.jpg

キャノンEOS1-NにEF24ミリF2.8です。トルコ、イスタンブールにて。
[PR]
 引き伸ばしレンズの絞りについてですが、私は開放から2絞りに決めています。f2.8のレンズだとf5.6、f4.0のレンズだとf8.0です。引き伸ばしの場合、ネガという平面を印画紙上に投影するので、被写界深度は
あまり必要がありません。レンズの性能が最も高くなるのが開放から2~3絞りです。あまり絞り込むと、光の回析現象で小絞りボケがおこります。そんな訳で開放から2絞りです。
 撮影ではパンフォーカスが好きなので、結構絞るんですけどね。
d0235865_0241728.jpg

AQUOS携帯です。梅田、地下街にて。
[PR]