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押す 2014年11月7日

 押すと言っても、何かの物を押すわけではありません。印画紙現像で指定時間を超えて現像を続けることを言います。最近の印画紙はある程度現像が進むと、それ以上現像液に浸けていても現像はあまり進みません。
 私の若い頃の代表的な印画紙は、三菱の月光、そして富士のフジブロでした。フジブロは指定時間を超えると、ほとんど現像は進みません。ところが、月光は違いました。現像液に浸けていると、どんどん現像は進みます。これを現像を押すと表現したのです。
 森山大道の初期のプリントは月光のV4(光沢の4号)を使い、黒が滲むまで現像を押したと思われる作品が多いです。
 私も月光の愛用者だったこともあり、今だにその癖が抜けず、ついつい押し気味です。RCだと指定は1分ですが、1分30秒。バライタだと1分30秒のところを2分現像しています。
 まあ、仕様する現像液によってもベストの現像時間は変わりますが、私はしっかり押します。
押す 2014年11月7日_d0235865_0402557.jpg

ソニーRX1です。美しい月。
by jackal-t1y4 | 2014-11-07 00:40 | 印画紙 | Comments(0)